死
生の反対は死なのだろうか。
生きているものが死んだ時、それは死んでいるという。
生があって、はじめて死がやってくる。
逆は無い。
生まれる前は死んでいない。
ただ、生まれていないだけだ。
死の大地から生命が息吹くと、感動を覚える。
それは死と生の順序が逆転しているからだ。
生の後の死はいつまで続くのだろうか。
無限に死という状況が続くのだとすれば、死に対する生の時間は、限りなく無に等しくなる。
そうは思えない。
死というのは、生の残り香だ。
外見が生命の形を保ち、ヒトの記憶の中で生の面影を偲ぶことのできるあいだ、それは死んでいる。
肉体が土に帰り、人々の記憶から滑り落ちた生は、死ではなくなる。
ただ、存在しなくなる。
この世界にあって、生というのはなかなか特殊な現象のように思えるけれども、それと同程度に、死は特殊なのだと思う。
そういう、客観的な死という状態と、自分自身にやがて訪れる「死」というものは、果たして同じモノなのだろうか?
ということを正月早々考えた。

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